「今年の税制改正 同族株式・社債等への新課税制度」

証券会社での捕捉管理可能、不可能の指標

 今年の税制改正で、従来の仕組みを抜本的に改組することになった公社債等に係る課税制度では、実質的には、証券会社での捕捉管理が可能なもの、不可能なもの、という指標で特定公社債等、一般公社債等という分類がされています。


一般公社債等への新課税制度

 一般公社債等とは、特定公社債以外の公社債や私募の各種投資信託などをいい、それへの課税方式は、次のようになりました。
①一般公社債等の利子については、20%(所得税15%、住民税5%)源泉分離課税が維持されます。次の②との通算はできません。
②一般公社債等の譲渡損益も非課税から課税に変わり、税率が20%(所得税15%、住民税5%)の申告分離課税制度になりました。一般公社債等の満期償還金・解約償還金も譲渡収入として扱われます。一般公社債等の各々の譲渡損益は通算されますが、通算の範囲はやや拡大されて、非上場株式等の譲渡損益とも通算されます。
③上記①②にかかわらず、同族会社が発行する社債の利子や償還金でその同族会社の役員等が支払いを受けるものは、総合課税の対象とされます。上記の①の利子との通算はできません。


金融証券一体化の進化として

 上場株式等に係る譲渡所得等と非上場株式等に係る譲渡所得等とが別々の分離課税制度とされていることに歩調を合わせて、次のように改組されました。
①特定公社債等及び上場株式等に係る利子等・配当等・譲渡所得等の分離課税
②一般公社債等及び非上場株式等に係る譲渡所得等の分離課税


上場グループと非上場グループの垣根

 この①及び②のそれぞれのグループ内での通算の範囲は相当に拡がりました。それとは引き換え、①と②との垣根を越えた損益通算はできないこととなりました。
 社債と株式の分類よりも、上場か非上場か、同族か非同族か、オーナー会社か非オーナー会社か、市場性があるかないか、の分類の方が重要になったのです。
 ただし、①と②の垣根を越えて損益通算、繰越控除ができるものが一つだけあります。エンジェル株式に係るその取得価額及び譲渡損失の控除です。特例中の特例です。




株も債券も市場性の有無で分類だ。平成28年から適用なので少し先です。

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